在庫管理についてご紹介~受払管理~

経理や財務の部署に所属すると、様々な業務が出てきます。在庫管理は企業を支える土台となるものであり、この土台がしっかりしていないないと、企業の経営は上手くいきません。モノを売る企業で、在庫や在庫管理の意味や必要性を理解しておくことは、必須といっても過言ではありません。今回はそんな在庫の受け払いについてご紹介を致します。

受払管理

受払管理とは


受払管理とは、ものの受け入れ(仕入れ)、払出し(出庫)を把握し、数量と金額を管理することです。数量を確定したら、会社で決めた評価方法を用いて金額を確定します。とくに棚卸資産の受払管理は企業の在庫や収支に大きな影響をお呼びすので、適切な受払管理が必要になります。

受払管理の意義


棚卸資産の受け入れ及び払出しを管理することは、正確な在庫管理を行うための第一歩になります。受け払い管理をきちんと行うことにより、以下のようなメリットが生じます。

  • 正確な棚卸資産の残高を把握することが出来ます。
  • 適正な在庫水準を保つことが出来ます。
  • 円滑な仕入と販売活動を行うことが出来ます。

棚卸資産の払出方法


棚卸資産の払出方法に関しては、いくつかの方法があります。主なものとしては、以下の3つの方法を説明します。

●先入先出法

先に受け入れたものから先に払い出したものとみなして、払出単価を算出する方法

●移動平均法

受け入れのつど平均単価を計算して、払出単価を算出する方法。

●最終仕入原価法

期の最後に仕入れたときの単価を期末時点の単価とする方法

評価方法の違いによる棚卸金額の違い


商品元帳(先入先出法の場合)

日付摘要受入払出残高
数量単価金額数量単価金額数量単価金額
4.1繰越50603,000
4.2仕入2504812,00050

250

60
48
3,000
12,000
4.15売上50603,000
150487,200100484,800
4.28仕入150609,000100

150

48
60
4,800
9,000
21,00010,20013,800

 

商品元帳(移動平均法の場合)

日付摘要受入払出残高
数量単価金額数量単価金額数量単価金額
4.1繰越      50603,000
4.2仕入2504812,000   3005015,000
4.15売上   2005010,000100 50 5.000 
4.28仕入150609,000   2505614,000
   21,000  10,000  14,000

 

これらの払出の金額の合計が損益計算書において売上原価となり、決算日における残高が貸借対照表における期末在庫となります。
なお、会計上の払出方法と実際の払出方法に相違がある場合でも、特に一致させる必要はありません。

受払の検証


受払状況の検証を行い、社内で定めた手順に従って受払が行われているかを確認します。手順の一例として、以下のようなものがあります。

●証憑書類確認

受払事実を示す証憑書類を確認する。

●受払帳票確認

受払帳票を確認する。

●社内処理基準確認

受払いに関する社内基準を確認する。

●個別取引検証

証憑書類と受払帳票の照合・検証を行う。

●関係部門への問い合わせ

受払内容に関し、関係部門に問い合わせる。

●不突合分原因究明

個別証憑と受払帳票間の不突合分に関して、原因究明を行う。

●受払検証報告

受払検証結果を報告する。

 

まとめ


このように、モノを売る企業にとって在庫管理はとても大切なのです。この在庫管理をないがしろにしてしまうと、企業としての信頼を失うってしまう可能性もあります。この機会に、一度自社の在庫管理を見直してみてください!

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