固定資産管理についてご紹介~メンテナンス対応~

経理や財務の部署に所属すると、様々な業務が出てきます。企業がその事業活動の用に供するために1年以上の長期にわたって使用または利用する目的で保有する資産を言います。固定資産は、有形固定資産・無形固定資産に分かれ、そこからさらに減価償却資産・非減価償却資産に分けられます。今回は固定資産のメンテナンス対応についてご紹介を致します。

 

メンテナンス対応

メンテナンス申請・実行

固定資産はその使用や時の経過による摩耗や故障などにより適宜メンテンスをする必要が生じます。ここではメンテナンス実行の流れについて説明します。

①メンテナンス申請

固定資産について計画的または適宜メンテナンスを行う際に、そのメンテナンスについて申請を行って承認を得る必要があります。申請の際に、突発的に生じた故障については現状を確認し、定期的なメンテナンス計画を確認します。

②メンテナンス実行

メンテナンス申請について承認を得た後、実際にメンテナンス発注を行います。発注の際には、資産の購入時と同様に、複数の業者から見積もりを入手して比較、検討します。

実行後、メンテナンス申請内容と作業報告書や性能検査書などを照合し、メンテナンス実施内容を確認します。

会計処理

メンテナンスや修繕を行った場合、会計処理としては、資本的支出か修繕費に該当するか判定する必要があります。

メンテナンスや修繕=費用処理というわけではなく、金額や内容によっては資産計上となる場合がありますので、十分な注意が必要です。

①資本的支出

固定資産の修理、改良等の支出が、事実上、資産の使用可能期間を延長させるもの、もしくは資産の価額を増加させるものです。

②修繕費

その支出が通常の維持管理に必要なもの、もしくは原状回復のために必要なものです。

しかし、上記の資本的支出と修繕費の判断には困難を伴うことも多いため、法人税法上の形式基準による判断を取り入れている場合が多いようです。

下記が法人税法上の判定の流れとなります。

資本的支出と修繕費の判定基準資本的支出と修繕費の判定基準

ポイント

耐用年数を経過した資産の修繕費

法人税法上、たとえ耐用年数を経過した資産について行った修繕や改良の支出についても、通常の判定方法によって資本的支出と修繕費の判定を行うこととされています。

 

まとめ

以上のように、固定資産には国や地方から多くの税金が課せられますが、経理処理は税目や支出の内容によって「固定資産の取得価額に含めなければならない資産」「資産計上と損金経理いずれも認められる資産」「損金経理する資産」とさまざまです。まずは税法上の取扱いを正しく理解した上で、会社の財務内容(赤字、黒字)に応じた経理処理を選択する必要があります。

 

下記で固定資産管理についてまとめ記事を作成しておりますので、ご参考までにご一読ください。

まとめ

経理や財務の部署に所属すると、様々な業務が出てきます。企業がその事業活動の用に供するために1年以上の長期にわたって使用または利用する目的で保有する資産を言います。固定資産は、有形固定資産・無形固定資産に分かれ、そこからさらに減価償却資産・非[…]

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