近年働き方改革の影響やクラウドワークスやランサーズ等の影響もあり、副業への意識が高まっていると思います。そこで、今回は良く混合されがちな「副業」と「複業」の違いについてご紹介を致します。
みんなが知りたい「副業」と「複業」の違い
定義について
副業
法律の定めでは「副業」について明確な決まりはございません。そのため、副業に関してさまざまな解釈がなされています。最も広い意味での副業の定義は、
「所属する企業での業務(ここでは便宜的に【本業】と呼ぶことにします)を主(メイン)として、副(サブ)の仕事を考えているなら、それは【副業】です。」その範囲は広く自宅での内職、株式・FX投資、ネットオークションでの販売、クラウドソーシングでの記事やイラストなどの作成、アルバイト、別の会社で社員として勤務するダブルワーク、および起業までも副業に含まれます。
複業
本業と並行してもうひとつの活動をすること。どちらがメイン・サブということではなく、どちらも主業であるという考え方です。主業とは、自分が主の立場で実践し、主体的に考え行動すること。
文字通り複数の仕事を持つことです。 「パラレルキャリア」とも呼ばれ、複数の仕事に並行して取り組む働き方を指しています。
違いについて
サラリーマンとして本業をやりながら「お小遣い稼ぎ」をしている場合は「副業」。
本業を持たず、或いは本業と同レベルで様々なプロジェクトを同時並行でこなし、収入元を複数持つ場合が「複業」。
ざっくりと分けると上記のような違いがあります。
メリット
企業側から見た副業・複業活用のメリット
いくら従業員が副業を始めたいと思っても、企業側が就業規則を変更しない限りは実現には至りません。そのため就業規則の見直しを進めると同時に、以下のような副業活用のメリットも各企業内に浸透してきています。
- 従業員の育成
- 企業の人材求心力アップ(優秀な人材の獲得・流出防止)
- 柔軟な組織体制づくり
- 生産性向上
- 組織外ビジネスの情報収集と人脈づくり
- 個人の能力向上
従業員側から見た副業・複業活用のメリット
従業員が副業を始めた際のメリットについては、以下のような副業・複業活用のメリットも各企業内に浸透してきています。
- 本業だけでは得られないスキルや知識、経験が得られる。
- キャリア形成に活かせる。
- 本業の収入があるため、副業ではやりたいことにチャレンジできる。
- 起業や転職などの準備がしやすくなる。
- 収入アップになる。
デメリット
企業側から見た副業・複業活用のデメリット
- 「職務専念義務」に関するリスク
- 離職を促す可能性
- 機密情報の流出リスク
従業員側から見た副業・複業活用のメリット
- ワークライフバランスを保つのが困難
- 雇用保険等の適用対象外となる可能性
- 労働時間の増加
まとめ
株式会社インテージリサーチの調査によると、副業に関心がある人は過半数以上(58%)にものぼるとのこと。副業は単に収入を増やす手段としてだけではなく、自己実現や一つの企業に依存するリスクの回避など、その目的は今後も多様化していくと考えられます。また、趣味や特技を活かせるような副業も増えていくかもしれません。政府も副業・兼業を推進すべく、マニュアルを作成するなどして対策を初めており、今後の各企業の対応に注目が集まりそうです。
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